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【小説感想】父っちゃんは大変人

小説

今回は漫画や音楽ではなく小説の感想です。

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学生の頃、北杜夫の作品が好きでたくさん読んでいました。最初に読んだのは「どくとるマンボウ昆虫記」というエッセイで、著者の北杜夫氏が趣味としていた昆虫採集を題材にしたものでした。今回ご紹介する「父っちゃんは大変人」も最初に読んだのは学生の頃ですので、ずっと昔の読んだ時の記憶を思い出しながら書いています。

【あらすじ】妻と中学生の息子と暮らす桜井伝吉は仕事が長続きしない、怠け者のおじさん(50歳越え)だったが、ある日資産家である兄が亡くなったことで、1兆円の相続を受けることになる。急に億万長者になった伝吉は急に贅沢を始めたり、高い税金に憤慨したり、モスクワオリンピックに出場したり、日本国から独立国家を作ったり。。。と奇怪な行動を始める。

伝吉の活躍を息子の視点から見ているので「父っちゃん」なのです。1980年台の小説ですが、相続税の高さがやたらと詳しく書かれていたり、急に金持ちになったから怪しい投資話が来るなど令和の時代にも通じるものがあります。伝吉の奇怪な行動の数々を笑って読ませる北杜夫のユーモアと言葉選びが輝いている作品でした。長い活字の本を長時間読むのは結構大変なのですが、北杜夫の本はスラスラ読めるのがすごいです。
一番好きな場面は伝吉に対して働いていない穀潰しという誹謗中傷の手紙が届いて伝吉が憤慨し、自宅(大使館)の応接間に自販機を置いて来客に自販機でのジュースやインスタント麺の購入を強要するところです。とんでもないケチです。

北杜夫作品は何十冊と読んでいて、正直たまにハズレと思う作品もありますが(同じテーマの焼き直しのエッセイが結構ある)、この作品は文句なく当たりです。北杜夫を初めて読んでみたいと思う人にもおすすめできますが、調べた限りでは絶版になっているので、中古本屋で探すしかないです。他にも初心者向けだと「どくとるマンボウ航海紀」で、こちらはまだ新潮社の文庫本が出ていると思います。

もうすぐ始まる春休み、北杜夫を読むのはいかがでしょうか?

ここまで読んでいただきありがとうございました。

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